見知った人から匿名のコメントまで、日常生活で心無い言葉を見聞きする機会が多くなりました。
どうしてこんなこと言えちゃうんだろう……
あの人、悪口を言ってることをどうにか反省させて、改善できないかな?
私もそんな風に考えていましたが、ある日読んでいた『美少女戦士セーラームーン完全版』コミックス10巻を読んでいたら、突然対処法を思いつきました。
簡単に言えば「諦める」です。
心無い言葉を話した人に、なにもしないってこと!?
どうしてそんな境地に至ったのか。
それは、コミックス内のエターナルセーラームーンの行動にありました。
エターナルセーラームーンの、最強のパワー
その場面は、『美少女戦士セーラームーン完全版』10巻に描かれています。
史上最大最強の敵、カオスと、手下のギャラクシア。
全宇宙を強襲し、セーラームーンから仲間を、愛を、希望を奪っていきました。
仲間たちを取り返そうと奮闘するエターナルセーラームーンをあざ笑うかのように、容赦なく奪い去ります。
そして、カオスはこれまでセーラー戦士達を過去未来に渡って苦しめてきたすべての敵が、自分から生まれたのだと告げます。まさしく、諸悪の根源。
セーラームーンのような光がある限り、カオスや敵たちのような闇が生まれる。戦いは、セーラー戦士達がいる限り終わらないと語り、エターナルセーラームーンを絶望させようとします。
しかしエターナルセーラームーンはその真実を受け入れ彼らと対峙し、その身を投げ出して全てを救いました。
その時、彼女は悟っていました。
これまでの敵が自分を狙っていたのは、星の始まりの場所「ギャラクシーコルドロン」で自分たちが「ひとつ」だったから。生まれる前のように、「ひとつ」になりたくて私を求めていたからだ、と。
その願いに呼応するように、エターナルセーラームーンはカオスを愛で包み込んで浄化しました。
しかし、エターナルセーラームーン1人だけの力でできたことではありません。
エターナルセーラームーンと、全宇宙のセーラークリスタルとスターシードの力を持ってして、やっと成し遂げられたのです。
心無い言葉を見かけたら、「私はエターナルセーラームーンじゃない」
いっぽう、私は。
推しの影響力が大きければ大きいほど、推しに対する心無い言葉や態度をうっかり見かけることも多くなって、辛い日々でした。
推し事に関わらずとも、職場や学校で人の悪口ばかり言う人と一緒に過ごすのは、しんどいです。
そんな人達と、私は向き合えるのでしょうか?
カオスですら、宇宙最強のエターナルセーラームーンが、全宇宙のパワーを集めてやっと倒せたのに。
カオスと同じように悪をひたすら吐き出す人たちを、私は止められるのでしょうか?
……無理ですね。
凡人の私には無理、絶対無理。
今までの敵だって、セーラー戦士みんなの力を合わせて倒してるんです。悪を倒すというのは、選ばれし戦士にしかできない芸当。
私はエターナルセーラームーンじゃないので、というかセーラー戦士ではないので無理です。
セーラームーンはコルドロンの光の力を受け継いだとも言われているし。
私にはそんな力ない。
では、心無い言葉を見聞きした私にできることとは?
心無い言葉を見聞きした時、私には何もできないのかな……
そんなことはありません。それもまた、エターナルセーラームーンが教えてくれました。
エターナルセーラームーンは、自分の持てるすべての力を解放して、カオスを抱きしめて救いました。
私ができることは、きっとこれです。
- 自分ができることをする
- 抱きしめる
私には悪の根源は抱きしめられないから、代わりに私自身を愛で包み込もうと思います。
心無い言葉を発する他人を愛で包み込むのは、エターナルセーラームーンじゃないとできません。
そういう人にどうしても関わらなきゃいけない時は、「自分への試練」だと考えます。
相手の気持ちを推し量るのではなく、自分の人付き合いスキルを上げるチャンスだと考えるのです。自分ができることを増やすために。
悪を吐き続ける人は、セーラー戦士じゃなきゃ太刀打ちできないのです。
なんなら、その人は私の預かり知らぬところで敵の手先になってるかもしれない(言い過ぎ)
私はセーラー戦士じゃないけど、たったひとりの私なので
新しい未来はずっと生まれ続けていくわ
そしてそこには光も闇も 戦いも希望も生も死も 喜びも悲しみも きっとまた全てがあるわ
『美少女戦士セーラームーン 完全版 10巻』P174
光ある限り、闇は生まれてしまう。
心無い言葉を投げる人は周りからいなくならないけれど。
素敵な姿を私たちに見せてくれる推しも、同じ世界にいます。
- セーラークリスタル
- スターシード
- 守護星
- 変身のためのコンパクトやペン
私には、何一つありません。私はセーラー戦士にはなれません。
でも、希望と未来を捨てないことは、強く信じることは、きっと私にもできるはず。
しんどい時はそのことすら思い浮かばなくなりますが、「私はエターナルセーラームーンじゃない」と唱えて、しんどい原因からとりあえず離れることはできます。
そうしてつらいことから離れたら、めいっぱい自分を抱きしめて包み込みます。
私のできることで、やりたいことで、私自身を包んで生きていこうと思います。
宇宙でたった「ひとつ」の私のために。
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